2016-01-01から1年間の記事一覧

【告知】読むCafeにて掲載していただきました

読むカフェにて拙文を掲載していただきました。 【書評】早川タダノリ/『「日本スゴイ」のディストピア』 | 幻冬舎ルネッサンス運営 読むCafe

【告知】読むCafeにて掲載していただきました

読むCafeにて拙文を掲載していただきました。 【書評】フェルディナント・フォン・シーラッハ短篇小説「チェロ」 | 幻冬舎ルネッサンス運営 読むCafe

【エッセイ】コズエちゃんの思い出

ロラン・バルトが「まなざし」について書いていた本を本棚から引っ張り出そうとしていたとき、ドアのチャイムが鳴った。昨日注文したAmazonからの配達だった。すぐに梱包を破ると、ロラン・バルトの『明るい部屋』が新品のまま、まるで私を責めるよう…

【告知】読むCafeにて掲載していただきました

読むCafeにて拙文を掲載していただきました。 映画『ソフィーの選択』について | 読むCafe

【エッセイ】釣りについて

釣りという行為には何かしら考えさせられるものがある。その行為は釣りをしない人々が一般的に抱くイメージとはかけ離れている。凡その釣りをしない人々がそれに抱くイメージは、照りつける太陽の下、老若男女が海を呆然と眺めながら、竿から釣り糸を垂らし…

【歌詞】The Vincents「朝が来るまで」へのアンサー・ソング

The Vincents - 朝が来るまで

【エッセイ】ミネルヴァの梟は迫り来る黄昏に飛び立つ

今の実家がある新興住宅地に越してきたのは、確か、昭和天皇崩御の年で、元号が平成に変わった年だったはずだ。越してきた頃は、私の実家と畑を挟んだ隣の家しかなく、如何せん、人気のない淋しい山の斜面だから、田んぼや畑から響いてくる蛙や虫の音に満ち…

【映画】「シン・ゴジラ」〜初代「ゴジラ」へのオマージュとして

(C)2016 TOHO CO.,LTD. 【先の戦争と戦後の境としての初代「ゴジラ」】 庵野秀明監督の話題作「シン・ゴジラ」は、はっきりいってしまえば、諦めの映画である。もっといえば、祭りのあとですらある。それは庵野監督自身が一番知っているに違いない。 庵野作…

【告知】Twitterで知ったノンフィクション賞創設について

2016年(平成28年)という年は、日本が戦後復興から再度経済成長を成し遂げ、高度経済成長時代を迎え、バブル経済期を経験した後、つまり、半世紀足らずでそれらを遂げた期間に日本人が自らに貼った伏線「45年以前より経済発展した俺ら日本人スゴイ」が回収…

【ストーリー】映画「ある優しき殺人者の記録」の一部分を書き換え

新婚旅行が韓国なんて、とわたしは気乗りのしないまま、それでも、凌太が初めての海外旅行である韓国の焼き肉を楽しみにしていることに配慮して、関西国際空港から二人で一緒に飛行機に乗った。問題が起これば韓国からなんてすぐに帰国できるし、何なら凌太…

【音楽】浜田省吾の左派性にみる80年代日本とアメリカ

浜田省吾は1952年、広島県竹原市に生まれている。浜田が自身の楽曲に政治色を出し始めたのはアルバム『Home Bound』からだが、所謂、「政治の季節」からすると、浜田は年少派ということになるだろうか。政治的な活動としては、1971年にアメリカが遂行するベ…

【エッセイ】2016年、参議院選挙投票日の憂鬱

参議院選挙の投票日にこんな文章を書くのもなんだか憂鬱だが、もっと憂鬱なのは、冒頭から夢も希望もないことを書かざるを得ないことだ。 今回の参議院選挙で与党、現政権が圧勝するのは誰もが知っている。そして、その圧勝するであろう現政権の内閣総理大臣…

【書評】早川タダノリ著 /「日本スゴイ」のディストピア――戦時下自画自賛の系譜

【嫌韓本と日本礼賛本の氾濫】 嫌韓や愛国心高揚を掲げた日本を自画自賛する新書等が、本屋の目立つ場所に平積みされ始めたのはいつ頃からだろうか。現政権を担う内閣総理大臣、安倍晋三首相が「美しい日本」、「一億総活躍社会」等、きな臭い言葉を使い始め…

【映画】Buffalo'66

【ユーモアからヒューモアへの転換】 映画「Buffalo'66」について、今更語るべきことは何もないように思える。それでもこの映画について何かを語るとするならば、少しだけ着眼点を変えなければならない。つまり、ありきたりな鑑賞の仕方ではなく、私はこの映…

【書評】フェルディナント・フォン・シーラッハ短篇集『犯罪』を読んで

事件においては誰もが犯人でありうる 数年前に話題になった、ドイツ人作家フェルディナント・フォン・シーラッハの処女短篇集『犯罪』を、一篇ずつゆっくりと読んだ。短篇集というのは、一度通読したものは別として、一息に読むのが難しい。それが、短篇の名…